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英語の冠詞とは|aとtheの違いと使い方をイラストで解説

掲載日:2020-02-26 / 更新日:2020-08-13



これは"a"なの?"the"なの?

、、、とよく迷ってしまいませんか。

また

「あれ?この名詞の前には"a"も"the"もないけどなんでだ?」

と混乱することはありませんか。

今回は、a/anそしてtheをつけるかつけないかで、迷わないですむように、冠詞とは何か、そして冠詞と名詞の関係を整理しましょう。

  1. 英語の冠詞とは
  2. 英語の不定冠詞(a/an)とは
  3. 英語の定冠詞(the)とは
  4. 英語の無冠詞とは
  5. まとめ

英語の冠詞とは



冠詞は名詞の前に置いて、名詞を修飾します。

冠詞は名詞を修飾する働きをもつことから、「品詞」の分類では形容詞のひとつと分類されます。


品詞についてはこちら

>>品詞とは?全8つをまとめて解説





英語は名詞を"はだか"にしない


冠詞を学ぶ上で、まずはじめに確認したいことは、日本語と英語の違いです。

日本語は、文中の名詞に冠詞をつけたり、複数形に変化したりしません。

一方英語は、話者が文中の名詞に対して、次のことを明確に意識して区別します。

     
  • ・数えられる?

  •  
  • ・数えられるなら、単数?複数か?

  •  
  • ・特定できる?できないか?
  •  

以上のことを、冠詞と単数形、複数形を用いて表現します。

英語圏で英語を母語として学ぶ子どもはよく冠詞をつけ忘れるそうです。

そんなとき親や先生は、

「名詞が"はだか"になっているよ」

という風に冠詞の正しい使い方を教えてあげるそうです。

ここでひとつ注意なのですが、

英語では「冠詞をつけない」ことにも意味があります。

「冠詞をつけない」ことを英語では「無冠詞」と言います。

つまり、明確に意図をもって「無冠詞」にすることは、みかけでは名詞に何もついていないようですが、決して"はだか"ではないのですね。



それでは、3つある冠詞を一覧してみましょう。


英語の冠詞は3種類



日本語と英語との違いのところでも少しご紹介しましたが、英語は、名詞を使う際に次のことを明確に表現します。

  • 1.その名詞が数えられる名詞(可算名詞)か、数えられない名詞(不可算名詞)か?

  • 2.数えられる場合、1つ(単数)なのか、複数なのか?

  • 3.その名詞が話者と話し相手の間で特定されるものなのか、特定されないものなのか?



以上のことを区別してコミュニケーションするための道具が冠詞なのですね。

冠詞の使い方ひとつで、同じ名詞でも相手に伝わる情報が全く違ってきます。




具体例を見てみましょう。

"apple(リンゴ)"という名詞を考えてみます。

日本人の感覚では、「リンゴ」は常に数えられると考えがちですが、英語ではそうではありません。

次のイラストを見てましょう。

左の個体のリンゴには「形・境界」があるため英語では、数えられる名詞(可算名詞)と判断されます。

個体のリンゴをネイティヴはこのように表現します。


"It is an apple."

「それはリンゴだ。」

*不定冠詞の"an"がついていることに注目です。詳しくはのちほど解説しますね。


一方で、右のすりおろしリンゴには「形・境界」がないため英語では、数えられない名詞(不可算名詞)と判断されます。

すりおろしリンゴをネイティヴはこのように表現します。

"It looks like grated apple."

「それはすりおろしリンゴに見えますね。」

*無冠詞"apple"が使われていることに注目です。詳しくはのちほど解説しますね。


リンゴの例で確認したように、冠詞を正しくつけるためには、まず最初にその名詞が数えられるのか、数えられないかを明確にする必要があります。

その上で、

左の個体のリンゴは「不特定かつ1つ」だったため、「不定冠詞の"an"」をつけました。

それに対して、

右のすりおろしリングは「形・境界のない数えられない不可算名詞」だったため、「無冠詞」となりました。

今回のリンゴの例では、さきほどの冠詞の一覧表にある定冠詞"the"は登場しませんでしたね。

ひとつひとつの冠詞の違い・使い方を一緒に見ていきましょう。

*おすすめ*
冠詞を正しく理解するために

冠詞の理解には可算名詞と不可算名詞を区別できることが必要不可欠になります。

英語では、「形・境界の有無」で数えられるかどうかを判断します。

「形・境界のある」数えられる名詞は可算名詞、

「形・境界のない」数えられない名詞は不可算名詞です。

可算名詞と不可算名詞については、以下の記事で徹底解説していますので、ぜひチェックしてみてください。



可算名詞と不可算名詞についてはこちら

>>「形・境界」の有無で可算・不可算名詞を見分ける!



英語の不定冠詞(a/an)とは

それではまず、不定冠詞(a/an)について学んでいきましょう。

不定冠詞(a/an)は使い方の1つのルールを覚えましょう。


不定冠詞(a/an)の使い方のルール


「数ある中から、不特定のどれか1つを取り上げるとき」

名詞にa/anをつける。

不特定のどれかひとつ」だから、a/anは“不定”冠詞と呼ぶのですね。

また、「どれか1つを取り上げる」のですから、名詞は原則、可算名詞になります。

「形・境界がない不可算名詞」はそもそも1つ、2つと数えられませんよね。

それでは不定冠詞の使い方のルールをイラストで確認しましょう。

例文:

This is an apple.

「これはリンゴです。」

上にあるイラストの通り、数あるりんごの中から、不特定の1つのりんごを手に持って、「これはりんごです」というときには、This is an apple.と表現します。

そもそも、日本語には、「数あるりんごの中から、不特定の1つのりんごを取り上げる時には、不定冠詞のa/anを名詞の前につける」という考え方自体がありませんので、まずは、英語のこの考え方に慣れることが大切です。

ゆっくりでいいので、丁寧に噛み砕いて自分のものにしていきましょう。

不定冠詞(a/an)のルールが掴めたら、定冠詞(the)のルールに進みましょう。

英語の定冠詞(the)とは

定冠詞(the)の使い方のルールも1つ押さえればOKです。


定冠詞(the)の使い方のルール


「話者と話し相手の間で特定できるものを取り上げるとき」

可算名詞あるいは不可算名詞に"the"をつける。

特定できる唯一のもの」だから、theは“”冠詞と呼ぶのですね。

不定冠詞a/anと対比して覚えるとよいと思います。

定冠詞の使い方のルールも、イラストで確認していきましょう。

これは、次のような状況(文脈)を思い描くと分かりやすいと思います。

友達に「(特定の)リンゴ」をもらって、とてもおいしかったので、「そのリンゴ」に対してお礼を言いたいとき、という状況です。

「まさに友達がくれた"その"リンゴ」を表現するために、定冠詞のtheをつける、ということですね。

「特定」というのは、話者だけでなく、話し相手も「そのリンゴ」が特定できるということが重要です。

つまり話者が"apple"という単語を使おうと思った時に、今から"apple"という情報を伝えようとしている話し相手も「そのリンゴ」を特定できることが分かっているからこそ使うことができるのですね。

イメージにするとこのような感じです。



例えば、上のイラストの左側のように、「友達がくれた"その"リンゴ」が1つだったなら、つぎのように感謝を伝えるでしょう。

例文1:

Thanks for the apple.

「(その)リンゴ、ありがとう。」

けれども、状況によっては、イラストの右側のように「友達がくれた"その"リンゴ」は複数かもしれませんよね。

そうした場合は、次のような表現になります。

例文2:

Thanks for the apples.

定冠詞theの使い方のルールは、いかがだったでしょうか。

それでは、冠詞をつけない「無冠詞」の使い方を学んでいきましょう。

英語の無冠詞とは


無冠詞もこれまで同様、使い方の1つのルールを覚えましょう。


無冠詞の使い方のルール


「どれか1つに特定せずに、物事全体を取り上げる時」

無冠詞にする。


無冠詞と可算名詞について


まず最初に、可算名詞と無冠詞から見ていきましょう。

無冠詞は「物事全体」を表しますので、「物事全体を表す可算名詞の複数形」は無冠詞になります。

たとえば、次のような場合です。


I like apples.

「わたしはリンゴ(リンゴという果物全体)が好きです。」


この無冠詞で用いられた"apples"は、リンゴという果物全体を表していますね。



無冠詞と不可算名詞について


不可算名詞は「形・境界のない」数えられない名詞でした。

したがって、無冠詞と不可算名詞はとても相性がよいのですね。

例えば、"music(音楽)"という不可算名詞を考えてみましょう。

「音楽」という言葉は、「形・境界」のない概念ですので、「物事全体を表す」無冠詞で使われます。

例文を見てみましょう。

I like music.

「わたしは、音楽(一般的な音楽そのもの)が好きだ。」

これは、不可算名詞を無冠詞で用いた場合の定番です。

音楽そのものを一般的に表現していますね。




定冠詞と不可算名詞について

ここで、さきほど学習した定冠詞"the"を"music(音楽)につけてみましょう。

theをつけたらどのように意味が変わるか、見てみます。

このように定冠詞と不可算名詞は使われます。

The music was great last night!

「昨晩の(その)音楽は最高だったね。」

theがつくことで、「特定の音楽」という意味に大きく変わりましたね。

例えば、友達と一緒にライブなどで音楽を聞きにいったとしましょう。

そのときは一緒に「特定の音楽」を共有していますので、"the music"のように不可算名詞でも"the"をつけることができるのですね。

まとめ

  • ・冠詞には可算名詞と不可算名詞の理解が大前提。

  • ・不定冠詞(a/an)は「数ある中から、不特定のどれか1つを取り上げるとき」に可算名詞につける。

  • ・定冠詞(the)は「話者と話し相手の間で特定できるものを取り上げるとき」に可算名詞にも不可算名詞にもつけることができる。

  • ・無冠詞は、「どれか1つに特定せずに、物事全体を取り上げる時」に可算名詞の複数形と不可算名詞につけることができる。